消防団は、消防組織法に基づいて市町村に設置されている消防機関です。消防団で活動する団員は、それぞれ本業を持ちながら、地域の安全を守る役割を担っています。立場としては「非常勤特別職の地方公務員」となり、法的な権限と責任を持って活動しています。現在の体制は、平成17年の塩尻市と楢川村の合併や、地域の実情を踏まえながら組織体制が再編・強化されてきました。
消防団のルーツは、江戸時代にさかのぼります。当時、町人たちが自分たちの町を守るために結成した「町火消」がそのルーツです。普段はそれぞれの仕事に従事しながら、火災時には力を合わせて消火にあたっていました。その後も形を変えながら、昭和22年に現在の「消防団」が制度として整えられて、市町村長が管理する組織となりました。昭和23年に消防署(常備消防)が全国的に整備されましたが、それ以降も「自らの地域は自らで守る」という郷土愛護の精神に基づき、地域防災に欠かせない存在として活動を続けています。
消防団は、市町村長が任命した消防団長が統括・指揮し、分団長、部長、班長、そして団員へと続く明確な指揮命令系統が整えられています。
塩尻市には7つの分団があり、さらに39部に分かれます。そのほかラッパ隊、音楽隊、機能別消防団員が属しています。
令和7年4月2日 現在
上記の図は、必ずしも行政区分どおりに作成されているものではありません。お住まいの地区の記載がない場合や、ご自身がどの部に該当するか分からない場合は、お問い合わせください。
新年恒例の行事として行われるのが「出初式(でぞめしき)」です。ラッパ隊の演奏に合わせて大門商店街で分列行進を行い、市民の皆さんに向けて防火・防災意識の啓発をしています。4月には「消防団任命式」が開催されて、新しく任命された団員への辞令交付や、消防団長からの訓辞が行われます。これら式典を彩るのはラッパ隊と音楽隊の演奏です。
地域に合わせた訓練が、各分団ごとに実施されています。なかでも代表的なのは「操法訓練」です。火災現場で必要となるポンプ車及び小型ポンプの操作や、ホースの展張から、放水、撤収までの一連の動作を、迅速かつ正確に実施するための訓練です。毎年6月頃に開催される「松本消防協会ポンプ操法・ラッパ吹奏大会」には担当分団が出場し、成績上位分団は県大会へと出場します。
また、毎年10月頃に開催される「塩尻市消防団総合訓練」は、全分団が1か所に集まって実施する訓練です。ポンプ車の取り扱いや中継送水、ラッパ吹奏などの訓練を通じて、消防団全体で連携を確認します。
火災や、行方不明者の捜索、台風・豪雪・地震の対応など有事が起きた際に現場へ出動します。
消火や救助活動、水利(防火水槽・河川など)の確保、資機材の運搬・補給、避難誘導、情報伝達などが主な活動です。出動要請は、専用アプリやメールを通じて配信され、団員はそれぞれの状況に応じて現場に駆けつけます。
地域で開催される花火大会や神事における「火災警戒」や「雑踏警戒」は、地域文化を支える役割も担っています。また、火気を使用する機会が多くなる年末にかけて行われる「年末警戒」では、消防ポンプ車で鐘を鳴らしながら地域を巡回し、防災を呼びかけます。
毎月15日の「市民防火の日」や、春と秋の「火災予防運動」では、消防車両で地域を巡回しながら、「火の用心」を呼びかけています。
そのほか「しおじり消防防災フェスタ」の開催や、保育園や小学校への「出張授業」などを通して、防災意識を高める広報活動も担っています。