「塩尻市消防ラッパ隊」は、消防団の式典やイベントで演奏し、団員の規律や士気を高める役割を担っています。隊員は市内各分団から集まり、普段はそれぞれの分団に所属する消防団員として活動しています。
かつては火災現場でラッパの音を合図に隊員を集合させたり、進退を指示したりするなど、通信手段として重要な役割を果たしていました。現在は、出初式の行進曲をはじめ、総合訓練や任命式などの式典での開閉会式、さらには「春の火の用心コンサート」や「ラッパ吹奏大会」「セイジ・オザワ松本フェスティバル」など、地域イベントでも演奏を披露しています。
練習は毎週土曜日の20時から22時、塩尻消防署3階の会議室で行われています。大会や大きなイベントが近づくと、水曜日も加えた週2回の練習となりますが、演奏会後の1か月ほどはお休み期間としています。
団員を鼓舞するラッパの音色
ラッパ隊で使用する金管楽器は「ビューグル」。トランペットに似た形をしていますが、音程を変えるためのピストンやバルブがなく、唇の形や息の強さによって音を調整します。出せる音は「ド・ソ・ド・ミ・ソ・ド」の6音のみと限られていますが、そのシンプルさの中に独特な力強さと美しさがあります。トランペットのマウスピースを使っているメンバーもいます。
初心者でも1年ほど練習を重ねれば、行進曲などの演奏ができるようになります。演奏ではビューグルのほか、指揮者を中心に小太鼓・大太鼓・シンバルなどの打楽器も加わって音を響かせます。

「ラッパ吹奏大会」は、消防団の日ごろの訓練成果を発表するコンクールです。毎年同じ「課題曲」と、各消防団が自由に選ぶ「自由曲」を演奏します。どの曲も長くて2分ほどで、楽譜を見ながら全員で息を合わせて練習を重ねて挑みます。ビューグルは6音しか出せませんが、厚みのある和音を奏でることができて、曲に豊かな表情を生み出します。 大会では演奏技術だけでなく、姿勢や動き、隊列の揃い方など、消防団らしい規律ある演技も審査対象になります。
